○門川町高齢者虐待等一時保護事業運営要綱

平成24年9月1日

告示第66号

(目的)

第1条 この事業は,被虐待高齢者や徘徊高齢者等の緊急かつ一時的な保護を行うための居室を確保することで,これらの者の生命及び身体の安全の確保を図り,もって高齢者の福祉の向上に資することを目的とする。

(事業内容)

第2条 町長は,前条の目的を達成するため,介護老人福祉施設等(以下「指定事業者」という。)の空床を活用した一時保護(以下「一時保護」という。)を行うとともに,当該一時保護機関における心身機能の維持を図るためのサービスを提供するものとする。

2 前項に規定するサービスの内容は,次に掲げるとおりとする。

(1) 居室の確保

(2) 健康状態の確認

(3) 食事の提供

(4) 入浴の提供

(5) 必要に応じた日常生活上の介護

3 一時保護は,あくまでも一時的な預かりであり,利用者及び関係機関は,身元捜索,本事業利用以外の安全な居室の確保,利用者や養護者の調査や指導・助言,老人福祉法(昭和38年法律第133号)に基づくやむを得ない事由による措置,生活保護法(昭和25年法律第144号)における生活保護の受給申請等の必要に応じた手続等を速やかに開始しなければならない。

(一時保護の実施期間)

第3条 前条に規定する一時保護は,連続して30日を超えない期間を限度とする。

2 前項の規定にかかわらず,限度日数を超えて一時保護の継続を町長が必要と認めた場合は,この限りでない。

(対象者)

第4条 一時保護の対象者は,概ね65歳以上の高齢者で,次に掲げるいずれかの要件に該当する者とする。

(1) 町内に住所を有し,虐待や虐待に準ずる行為を受けており,生命や身体に係わる危険性が高く,一時保護を行わなければ重大な結果を招くことが予測される高齢者

(2) 町内において発見され,重度の認知症等により身元の判明までに時間を要する徘徊高齢者

(3) その他町長が必要と認める者

(指定事業者)

第5条 第2条に規定する事業の運営を行うことができる指定事業者は,次に掲げる要件に該当する者とする。

(1) 老人福祉法第20条の4に規定する養護老人ホーム

(2) 老人福祉法第20条の5に規定する特別養護老人ホーム

(3) その他町長が事業を運営することができると認める者

(一時保護の依頼等)

第6条 一時保護を願い出る者又は依頼する者(以下「依頼者」という。)は,門川町高齢者一時保護依頼書(様式第1号)を町長に提出するものとする。

2 前項の規定にかかわらず,認知症等による判断能力が著しく低下している等のやむを得ない事由があると町長が認める場合は,依頼の手続を保護の実施後に行うことができる。

3 高齢者虐待による保護については,依頼書の提出を省略することができる。

(一時保護の実施決定等)

第7条 町長は,前条の規定による依頼等を決定,又は却下するときは,必要な事項を調査の上,門川町高齢者一時保護決定通知書(様式第2号)又は門川町高齢者一時保護却下通知書(様式第3号)により,依頼者にその旨を通知するものとする。ただし,町長がやむを得ないと認める場合は,通知の手続を一時保護の実施後に行うことができる。

(一時保護費用)

第8条 一時保護の費用は,介護保険法(平成9年法律第123)第27条に規定する要介護認定又は同法第32条に規定する要支援認定(以下「要介護認定等」という。)の区分に応じ,それぞれ別表1に定めるところによる。

2 前項の規定にかかわらず,明らかに要介護状態にあるが,介護・世話の放棄・放任等により,要介護認定等の有効期間が切れている等のやむを得ない事由がある場合は,状態調査により,前項に規定する別表第1において相当する区分の適用を認めることができるものとする。

3 前項に規定するサービス費用には,食費,居住費,その他必要に応じて発生する送迎代等の実費は含まないものとする。

4 食費については,事業者が設定する額とするが,食費の基準額上限は1日あたり1,380円とする。ただし,食費は,利用者が食事の提供をうけたときのみ算定するものとする。

5 居住費については,事業者が設定する額とするが,居住費の基準額は別表第1を上限とする。

(利用者負担)

第9条 一時保護の実施の決定を受けた者(以下「利用者」という。)は,サービス費用の1割に加えて,別表2に定める利用者負担段階に応じた食費及び居住費を負担するものとする。ただし,次に掲げる要件に該当する場合においては,利用者負担を減免することができるものとする。

(1) 生活保護受給者である場合(サービス費用の1割負担の減免)

(2) 経済的虐待を受けている場合(サービス費用の1割負担及び食費・居住費の減免)

(3) その他町長が利用者負担について困難と認める場合(サービス費用の1割負担及び食費・居住費の減免)

2 町長は,前項の規定により利用者に負担額を請求するものとする。

3 利用者は,前項に定める額のほか,身の回り品等の実費について負担するものとする。

4 第1項に規定する利用者負担の軽減を願い出る者は,門川町高齢者一時保護費用軽減願出書(様式第4号)を町長に提出するものとする。

(実績報告)

第10条 指定事業者は,一時保護を実施した当該月の翌月10日までに,実績報告書に必要書類を添えて町長に提出するものとする。

(一時保護費用請求等)

第11条 指定事業者は,前条の実績報告書に必要書類等を添付し,町長に一時保護費用の請求を行うものとする。

2 町長は,前項の請求があったときは,請求内容を審査し,請求額を全額支払うものとする。

3 指定事業者は,必要に応じて発生した実費について利用者に請求し,利用者は当該請求額を指定事業者に支払うものとする。

(委任)

第12条 この要綱に定めるもののほか,必要な事項については,町長が別に定める。

この告示は,平成24年9月1日から施行する。

(令和2年3月24日訓令第28号)

この要綱は,公表の日から施行する。

別表第1(第8条関係)


区分(単位)

基準額(日)

サービス費

自立又は要支援1

4,990円

要支援2

6,140円

要介護1

6,820円

要介護2

7,510円

要介護3

8,220円

要介護4

8,910円

要介護5

9,590円

居住費

ユニット型個室

1,970円

ユニット型準個室

1,640円

従来型個室(特養等)

1,150円

従来型個室(老健・療養等)

1,640円

多床室(特養等)

840円

多床室(老健・療養等)

370円

食費

1,380円

別表第2(第9条関係)

利用者負担段階

居住費(滞在費)(日)

食費の負担限度額(日)

第1段階

生活保護受給者又は世帯全員が町民税非課税者で,本人が老齢福祉年金受給者

0円

300円

第2段階

世帯全員が町民税非課税者で,課税年金収入額と合計所得金額の合計額が80万円以下である者

320円

390円

第3段階

世帯全員が町民税非課税者で,上記の第2段階以外の者

320円

650円

第4段階

上記第1段階から第3段階以外の者

320円

1,380円

画像

画像

画像

画像

門川町高齢者虐待等一時保護事業運営要綱

平成24年9月1日 告示第66号

(令和2年3月24日施行)