○門川町企業立地促進条例

平成21年3月17日

条例第2号

(目的)

第1条 この条例は,本町における企業の立地を促進するため,工場,試験研究施設,情報サービス施設,流通関連施設又は観光施設(以下「工場等」という。)を新設・増設し,又は移設する者に対して奨励措置を講ずることにより,本町産業の振興と雇用の増大を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において,次の各号に掲げる用語の意義は,それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 工場 物品および食品の製造,加工,修理等を事業として行う施設をいう。

(2) 試験研究施設 高度な技術を工業製品等の開発に利用するための試験又は研究を行う施設をいう。

(3) 情報サービス施設 ソフトウェア業,情報処理サービス業及び情報提供サービス業を行う施設をいう。

(4) 流通関連施設 道路貨物運送業,倉庫業,梱包業,卸売業等を行う施設をいう。

(5) 観光施設 専ら観光事業に寄与する娯楽,宿泊等を目的とした施設(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条第1項に規定する風俗営業,同条第5項に規定する性風俗関連特殊営業及び同条第11項に規定する接客業務受託営業を行う施設を除く。)で,規則で定めるものをいう。

(6) 新設 町内に新たに工場等を建設し,又は町内に工場等を有する者が,事業規模を拡大する目的で現在の事業用地外に工場等を建設することをいう。

(7) 増設 町内に工場等を有する者が,事業規模を拡大する目的で当該工場等を新たに拡張することをいう。

(8) 移設 町内に工場等を有する者が,従来の工場等を廃止し,町内の他の場所に新たに工場等を建設することをいう。

(9) 事業者 工場等の新設,増設又は移設(以下「設置」という。)を行う者をいう。

(10) 投下固定資産総額 設置する工場等の事業開始の日までに取得した固定資産(地方税法(昭和25年法律第226号)第341条に規定する土地,家屋及び償却資産をいう。)のうち,直接当該工場等の用に供するものの取得価格の合計額で,町長が認定したものをいう。

(11) 新規雇用者 設置した工場等の操業開始日以前1年以内又は以後1年を経過する日の属する年度末までに新たに雇用された者で,町内に居住し,かつ,当該工場等に継続して雇用されるもの(雇用保険法(昭和49年法律第116号)第4条第1項に規定する者をいう。)をいう。

(奨励措置)

第3条 町長が行う奨励措置は,次のとおりとする。

(1) 固定資産税の課税免除

(2) 雇用促進奨励金の交付

(3) 工場等用地取得助成金の交付

(4) 工場等関連施設整備助成金の交付

(5) 工場等用地賃借料助成金の交付

(6) 通信回線使用料助成金の交付

(7) 通信回線設置費助成金の交付

2 前項の奨励措置の内容及び対象事業者は,別表に掲げるとおりとする。

3 第1項の奨励措置は,別表の対象事業者の欄に掲げる事業者で,町長が指定したもの(以下「指定事業者」という。)に対して行う。

(申請)

第4条 前条第3項の規定による指定を受けようとする者は,規則で定めるところにより,町長に申請しなければならない。

2 町長は,前項に規定する申請があったときは,第11条の門川町企業立地促進審議会に諮問し,指定の可否を決定するものとする。

(奨励措置の特例)

第5条 町長は,第3条の規定にかかわらず,次に掲げる要件を備える工場等を設置する事業者の申請に基づき,適当と認める場合に限り,指定事業者として指定することができる。この場合において,当該指定事業者に対する奨励措置は,次の各号に掲げる要件を備える工場等の区分に応じ,当該各号に定める奨励措置に限るものとする。

(1) 投下固定資産の総額が,別表項1の対象事業者第1項(以下「指定基準」という。)に定める金額未満である工場,試験研究施設,流通関連施設又は観光施設であって,新規雇用者数が指定基準に定める人数以上であること。 【雇用促進奨励金の交付】

(2) 常時雇用者数が,指定基準に定める人数未満である工場等であって,投下固定資産の総額が指定基準に定める額以上であること。 【固定資産税の課税免除】

(3) 投下固定資産の総額が,指定基準に定める金額未満である情報サービス施設であって,常時雇用者数が情報サービス施設等指定基準に定める人数以上であること。 【雇用促進奨励金,通信回線使用料助成金及び通信回線設置費助成金の交付】

2 前項に規定する申請の手続については,前条の規定を準用する。

(便宜の供与)

第6条 町長は,特に必要があると認めたときは,第3条及び前条の指定事業者並びに指定を受けることが確実と認められる事業者等に対し,指定前においても,工場等用地,工業用水の確保,雇用の斡旋,その他企業立地に必要な便宜の供与を行うことができる。

(地位の承継)

第7条 町長は,指定事業者に係る工場等が相続,合併,譲渡その他の事由により,当該工場等の所有者に変更を生じたときは,その事業を承継した者(以下「承継者」という。)に対して第3条及び第5条の奨励措置を行うことができる。

2 承継者は,規則で定めるところにより,町長に承継の事実を届け出て承認を得なければならない。

(変更の届出)

第8条 指定事業者(承継者を含む。以下同じ。)第4条の規定による申請事項に変更を生じたときは,町長にその旨を届け出て承認を得なければならない。

(指定の取消し等)

第9条 町長は,指定事業者が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは,指定を取り消し,奨励措置を中止し,又は既に交付した奨励金若しくは助成金の全部若しくは一部の返還を命ずることができる。

(1) 指定の要件を欠くに至ったとき。

(2) 事業開始の日から5年以内に事業を廃止し,又は休止したとき。

(3) 偽りその他不正の行為により,奨励措置を受けようとし,又は受けたとき。

(4) 町税を滞納したとき。

(5) その他町長が不適当と認めるとき。

(報告及び調査)

第10条 指定事業者は,町長に対し,奨励措置に関する報告をしなければならない。又町長は,指定事業者に対し,実地に調査することができる。

(審議会の設置)

第11条 町長の諮問に応ずるため,門川町企業立地促進審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は,委員10名以内で組織し,委員の任期は2年とする。

3 委員は,再任を妨げない。

4 補欠委員の任期は,前任者の残任期間とする。

(委任)

第12条 この条例の施行について必要な事項は,別に町長が定める。

(施行期日)

1 この条例は,公布の日から施行する。

(門川町工場等設置奨励条例の廃止)

2 門川町工場等設置奨励条例(平成8年条例第1号。以下「旧条例」という。)は,廃止する。

(経過措置)

3 この条例の施行日前に,既に旧条例の規定に基づき適用を受けている工場等に係る奨励措置及び便宜の供与については,前項の規定にかかわらず,なお従前の例による。

(令和2年3月10日条例第11号)

1 この条例は,公布の日から施行する。

2 この条例の施行日前に,既に旧条例の規定に基づき適用を受けている工場等に係る奨励措置及び便宜の供与については,前項の規定にかかわらず,なお従前の例による。

(令和5年9月12日条例第20号)

1 この条例は,公布の日から施行する。

2 この条例の施行日前に,既に旧条例の規定に基づき適用を受けている工場等に係る奨励措置及び便宜の供与については,前項の規定にかかわらず,なお従前の例による。

(令和6年3月14日条例第4号)

1 この条例は,公布の日から施行する。

2 この条例の施行日前に,既に旧条例の規定に基づき適用を受けている工場等に係る奨励措置及び便宜の供与については,前項の規定にかかわらず,なお従前の例による。

別表(第3条,第5条関係)

奨励措置の種類

対象事業者

奨励措置の内容

1

固定資産税の課税免除

1 次に掲げる工場等の基準に該当する事業者

工場,試験研究施設,情報サービス施設,流通関連施設,観光施設

新設にあっては,その新設に係る投下固定資産の総額が5,000万円以上であり,かつ,常時雇用者数が5人以上(内2人以上は町内に居住するもの。)であるもの。増設又は移設にあっては,その増設又は移設に係る投下固定資産の総額が2,000万円以上であり,かつ,常時雇用者数が3人以上(内1人以上は町内に居住するもの。)であるもの

2 前項の投下固定資産のうち土地にあっては,当該土地を取得した日から起算して2年以内に当該土地を敷地とする工場等の建設の着手があったものに限る。

3 第1項の場合において,工場等の移設に係る投下固定資産の総額にあっては,次に掲げる額を控除する。

(1) 廃止した工場等の用地の面積に,取得した土地の平均単価を乗じた額

(2) 公共事業に伴う移転補償額

設置した工場等が操業を開始した日以降において,新たに固定資産税を課することになる年度から3年間について,地方税法(昭和25年法律第226号)第6条第1項の規定により,固定資産税の課税を免除する。

2

雇用促進奨励金

1の項に規定する事業者

1 1年以上継続雇用されている新規雇用者1人につき20万円を乗じて得た額を交付する。ただし,その額が1,000万円を超えるときは1,000万円とする。

2 設置した工場等で雇用される新規雇用者1人につき1回に限り交付する。

3

工場等用地取得助成金

1の項に規定する事業者であって,工場等の設置に伴って1,000平方メートル以上の土地を取得し,当該土地を取得した日から起算して3年以内に操業を開始した事業者

1 工場等の設置に伴い取得した土地の適正な取得価格で,町長が認定した額に100分の50を乗じて得た額(その額に1万円未満の端数が生じたときは,これを切り捨てた額)を交付する。ただし,その額が5,000万円を超えるときは5,000万円とする。

2 前項の場合において,工場等の移設にあっては,取得した土地の面積から廃止した工場等の用地の面積を控除した面積に,取得した土地の平均単価を乗じて得た額を土地の取得価格とする。

3 一の工場等につき1回に限り交付する。

4

工場等関連施設整備助成金

1の項に規定する事業者であって,工場等の設置に伴って,次に掲げる1件200万円以上の施設(工場等の施設を除く。)を整備する事業者

(1) 用水路施設

(2) 排水路施設

(3) 私設道路

(4) その他町長が必要と認める施設

1 当該施設の整備に要する経費の100分の50の額(その額に1万円未満の端数が生じたときは,これを切り捨てた額)を交付する。ただし,その額が2,000万円を超えるときは2,000万円とする。

2 一の工場等につき1回に限り交付する。

5

工場等用地賃借料助成金

1の項に規定する事業者であって,工場等用地の全部又は一部を賃借している事業者

1 当該工場等用地年間賃借料の100分の50の額(その額に1万円未満の端数が生じたときは,これを切り捨てた額)を交付する。ただし,その額が500万円を超えるときは500万円とする。

2 操業を開始した日以降5年間に限り交付する。

3 一の工場等につき1回に限り交付する。

6

通信回線使用料助成金

1の項対象事業者の欄第1項に規定する情報サービス施設の基準に該当する事業者

1 情報サービス施設の用に供するため設置した専用通信回線等(町長が適当と認めるものに限る。以下同じ。)の年間の使用料に100分の80を乗じて得た額以内で,町長が認定した額(500万円を限度とする。)を交付する。

2 操業を開始した日以降3年間に限り交付する。

7

通信回線設置費助成金

1の項対象事業者の欄第1項に規定する情報サービス施設の基準に該当する事業者

1 情報サービス施設の用に供するため設置した専用通信回線等の設置に係る費用に対し,町長が認定した額(10万円を限度とする。)を交付する。

2 前項の専用通信回線等は,当該情報サービス施設の操業開始の日前1年以内に設置したものに限る。

門川町企業立地促進条例

平成21年3月17日 条例第2号

(令和6年3月14日施行)