○門川町法定外公共物管理条例

平成15年3月17日

条例第11号

(趣旨)

第1条 この条例は,法令に特別の定めがあるもののほか,町が権原を取得している法定外公共物の管理又は利用に関し必要な事項を定めるものとする。

(用語の定義)

第2条 この条例において「法定外公共物」とは,次の各号に掲げるもので町が権原に基づき管理するものをいい,その定義はそれぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 普通河川等 河川法(昭和39年法律第167号)の適用又は準用を受けない河川,湖沼,用排水路,溝渠,ため池等(公共の水流及び水面をいう。以下同じ。)をいい,これらに係る河川管理施設(堰,水門,堤防,護岸,床止め等)を含むものとする。

(2) 認定外道路 道路法(昭和27年法律第180号)の適用を受けない道路をいい,これに係る道路管理施設(橋,トンネル,さく,並木,道路標識その他道路と一体となってその効用を全うしている施設等)を含むものとする。

(行為の禁止)

第3条 法定外公共物に関し,みだりに次の各号に掲げる行為をしてはならない。

(1) 損壊し,又は汚損すること。

(2) ごみその他の汚物,石,土砂,竹木等をたい積し,又は投棄すること。

(3) 前2号のほか法定外公共物の保全又は利用に支障を及ぼすおそれのある行為をすること。

(占用等の認可)

第4条 法定外公共物において次の各号に掲げる行為をしようとする者は,規則の定めるところにより町長の許可を受けなければならない。許可を受けた事項を変更しようとするときも同様とする。

(1) 法定外公共物の敷地又はその上空若しくは地下を占用し,法定外公共物以外の工作物,構造物等を設置すること。

(2) 法定外公共物の敷地を掘削し,盛土し,又はこれらに類する行為をすること。

(3) 法定外公共物の構造物,付属物等を改築し,付け替え,又はこれらに類する行為をすること。

(4) 法定外公共物の流水又は水面を占用すること。

(5) 流水を使用するためにこれを停滞し,又は引用すること。

(6) 法定外公共物の敷地内において土石,竹木,芝草その他の生産物を採取すること。

2 町長は,前項の許可をする場合において,法定外公共物の管理又は利用のため必要があると認めるときは,当該許可に必要な条件を付することができる。

(許可等の期間及び更新)

第5条 前条に基づく法定外公共物の占用等の許可(以下「占用等の許可」という。)の期間は,5年以内とし,町長が定める。ただし,長期にわたり工作物を設置することが必要と認められる場合は10年以内とすることができる。

2 前項の規定にかかわらず,前条第1項第6号の規定に係る許可の期間は,1年以内とし,町長が定める。ただし,天災その他の不可抗力により当該期間内に採取することができないと認められる場合は,期間を延長することができる。

3 占用等の許可を受けた者(以下「占用者等」という。)は,前2項の占用等の許可期間満了後引き続いて占用等をしようとするときは,当該期間の満了する日の30日前までに,町長に対し継続の申請をしなければならない。

(国等の特例)

第6条 国又は他の地方公共団体等(以下「国等」という。)は,占用等の許可を受けることについて,あらかじめ町長と協議しなければならない。

(許可物件の管理等)

第7条 占用者等は,占用等の許可に係る工作物等(以下「工作物等」という。)を常に良好な状態に維持管理しなければならない。

2 占用者等は,維持管理の状況について,町長が求めたときは,速やかに工作物等を調査し,報告しなければならない。

(地位の承継)

第8条 占用者等について相続又は合併があったときは,相続人又は合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人は,占用者等の地位を承継する。この場合,占用者等の地位を承継した者は,速やかに町長に届け出なければならない。

(検査を受ける義務)

第9条 工作物等の設置の許可を受けた者は,当該工作物等が完成したときは,町長の検査を受けなければならない。

(許可の取消し等)

第10条 町長は,次の各号のいずれかに該当するときは,占用等の許可を取り消し,その効力を停止し,若しくはその条件を変更し,又は既に設置した工作物等を改築させ,除去させ,若しくは原状回復を命じ,又は許可した事項によって生じる危害を予防するために必要な措置を命ずることができる。

(1) 占用者が,この条例又は許可条件に違反したとき。

(2) 不正の手段により占用等の許可を受けたと認められるとき。

(3) 工事又は工作物等が法定外公共物の管理に支障を来すおそれがあるとき。

(4) 公益上やむを得ない必要が生じたとき。

(許可を受けないでした行為)

第11条 占用等の許可を受けないで第4条第1項各号に掲げる行為をしたときは,町長は期限を指定してその全部を若しくは一部の撤去又は原状の回復を命じ,又はこれによって生じる危害の予防その他必要な措置を命ずることができる。

(義務の履行のために要する費用)

第12条 この条例の規定に基づいて町長が命じた処分による義務を履行するために必要な費用は,当該義務者が負担しなければならない。ただし,第10条第4号の場合にあっては,この限りでない。

(許可の失効)

第13条 次の各号に掲げる事由が生じたときは,当該占用等の許可は,その効力を失う。

(1) 占用等の許可期間を満了したとき。

(2) 占用者等が死亡し,又は解散した場合において,承継人がないとき。

(3) 占用等の許可を受けた目的を事実上達成することができなくなったとき。

(4) 第10条の規定により占用等の許可が取り消され,又は効力を停止されたとき。

(5) 法定外公共物の用途を廃止したとき。

(廃止及び原状回復)

第14条 占用者等は,占用等の許可の期間が満了し,若しくは失効したとき又は占用等を終了し,若しくは廃止したときは,速やかに当該箇所を原状回復し,かつ,その旨を町長に届け出て,検査を受けなければならない。ただし,占用者等の申請を受けて,町長が原状に回復をする必要を認めないものについてはこの限りでない。

(占用料等の額)

第15条 占用者等は,道路法第32条第1項各号に規定する工作物等を設けるため法定外公共物を占用する場合は道路占用料徴収条例(昭和34年条例第23号)の規定による額を,当該工作物等以外で法定外公共物を占用する場合は別表第1又は別表第2に定める額を占用料又は土石等採取料(以下「占用料等」という。)として納入しなければならない。

2 前項の規定にかかわらず,消費税法(昭和63年法律第108号)第6条第1項の規定により非課税とされるものを除くものにあっては,別表により算定した当該占用料に100分の110を乗じて得た額(その額が100円未満のときは,100円とし,10円未満の端数が生じたときは,その端数を切り捨てた額)を占用料の額とする。ただし,当該占用の期間が翌年度以降にわたる場合においては,同表占用料の金額の欄に定める期間で除して得た数を乗じて得た額に100分の110を乗じて得た額(その額が100円未満のときは,100円とし,10円未満の端数が生じたときは,その端数を切り捨てた額)の合計額とする。

(占用料等の徴収)

第16条 占用料等は,占用等の許可をしたとき,納入通知書により徴収する。ただし,許可期間が当該許可をした日の属する会計年度以降にわたる場合における当該許可に係る翌会計年度以降の占用料等については,毎会計年度の初めに当該年度分を徴収する。

(占用料等の減免)

第17条 町長は,次の各号のいずれかに該当する場合は,占用料等を軽減し,又は免除することができる。

(1) 法令で規定する国等の行う事業のため使用するとき。

(2) 公共の利益となる事業のため使用するとき。

(3) 居住者が出入りのため使用するとき。

(4) その他町長が特別の必要があると認めたとき。

(占用料等の還付)

第18条 既に納付した占用料等は還付しない。ただし,町長が特別の理由があると認めたときは,この限りでない。

(権利の譲渡等の制限)

第19条 占用者等は,占用等の許可に基づく権利を他人に譲渡し,又は貸し付け,若しくは担保に供してはならない。ただし,町長の承認を受けたときは,この限りでない。

(立入検査)

第20条 町長は,法定外公共物の調査又は測量を行うため必要があると認めるときは,職員を他人の占用する土地に立ち入らせることができる。

2 町長は,前項の規定によりその職員を他人の占用する土地に立ち入らせようとするときは,あらかじめその占有者にその旨を通知しなければならない。この場合において,通知を受けるべき者の所在が知れないときは,当該通知の内容を広告して,これに代えることができる。

3 第1項の規定により宅地又は垣,さく等で囲まれた土地に立ち入ろうとする者は,立ち入りの際あらかじめその旨を当該土地の占有者に告げなければならない。

4 前1項の規定により他人の占有する土地に立ち入ろうとする者は,その身分を示す証明書を携帯し,関係人の請求があった場合には,これを掲示しなければならない。

5 町長は,第1項の規定による立入りにより損失を受けた者に対し,通常生すべき損失を補償するものとする。

(用途廃止)

第21条 町長は,法定外公共物としての用途目的を喪失し,将来も公共の用に供する必要がなくなった場合には,行政財産の用途を廃止し,普通財産とするものとする。

2 前項の規定により用途廃止を行う場合は,おおむね次の場合による。

(1) 現況が機能を喪失し,将来とも機能回復すると認められない場合

(2) 代替施設の設置により,存置の必要がなくなった場合

(3) 地域開発等により,存置する必要がない場合

(4) その他,法定外公共物として存置する必要がないと認める場合

(処分)

第22条 町長は,行政財産の用途を廃止した普通財産については,別に定める規定により処理することができる。

(罰則)

第23条 次の各号のいずれか該当する者は,5万円以下の罰金,拘留又は科料に処する。

(1) 第3条の規定に違反した者

(2) 第4条第1項の規定による許可を受けないで同項各号に掲げる行為をした者

(3) 第10条の規定による命令に違反した者

(両罰規定)

第24条 法人の代表者又は法人若しくは個人の代理人,使用人その他の従業者がその法人又は個人の業務に関し前条の違反行為をしたときは,行為者を罰するほか,その法人又は個人に対しても前条の規定を適用する。

(占用等許可台帳)

第25条 町長は,占用許可状況等を把握するため,占用等許可台帳を調製しなければならない。

(委任)

第26条 この条例の施行に関し必要な事項は,規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は,公布の日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の際,国有財産特別措置法(昭和27年法律第219号)第5条第1項第5号の規定により,国から譲与を受けた財産に,現に国有財産法(昭和23年法律第73号)第18条第3項の規定に基づき占用者等がある場合においては,この条例による占用等があったものとみなす。この場合,許可の期間は,国有財産法第18条第3項においての許可を受けた期間とする。ただし,使用料については,別途町長が交付する納入通知書に基づき納付しなければならない。

3 この条例の施行の際,現に宮崎県から占用等の許可を受けて占用等をしている者は,当該占用等の許可の期間が満了する日とされた日までの期間は,当該占用等についてはこの条例に基づく占用等の許可を受けたものとみなす。ただし,使用料については,別途町長が交付する納入通知書に基づき納付しなければならない。

(平成26年3月10日条例第1号)

この条例は,平成26年4月1日から施行する。

(令和元年7月30日条例第10号)

この条例は,令和元年10月1日から施行する。

(令和3年12月14日条例第19号)

この条例は,令和4年4月1日から施行する。

別表第1(第15条関係)

占用料

種別

単位

金額(年額)

摘要

工作物

橋りょう

面積1平方メートル

53円

取付道路部分を含む。

やな

面積1平方メートル

139円


いけす,いかだ類

面積1平方メートル

70円


小屋,露店その他これらに類する仮設工作物

面積1平方メートル

139円

工事用仮設工作物を含む。

桟橋,せき,水門その他これらに類する工作物

面積1平方メートル

70円


建物

面積1平方メートル

70円


農地

面積1平方メートル

5円


牧草地

面積1平方メートル

5円


公園緑地及び運動場

面積1平方メートル

29円


現形占用地

面積1平方メートル

29円


備考

1 単位未満の端数は,切り上げるものとする。

2 1件の占用料の額が100円未満であるときは,その金額は100円とする。

3 許可期間が1年に満たないものは,月割り計算によるものとする。この場合において,1月に満たない端数が生じたときは,その端数は1月として計算するものとする。

別表第2(第15条関係)

土石等採取料

種別

単位

金額

摘要

1立方メートル

133円


土砂

1立方メートル

110円


砂利

1立方メートル

158円


栗石

1立方メートル

158円


直径0.6メートル未満の転石

1個

67円


直径0.6メートル以上の転石

1個

110円


その他


町長が定める額


備考

1 単位未満の端数は,切り上げるものとする。

2 1件の土石等採取料の額が100円未満であるときは,その金額は100円とする。

門川町法定外公共物管理条例

平成15年3月17日 条例第11号

(令和4年4月1日施行)